口内環境、歯並びは患者さん一人一人違います。その方に合った歯磨きの指導をしております。
歯肉が腫れ歯磨きをすると痛みがある方、磨く時に力を入れて歯茎を痛めてしまう方は柔らかめの歯ブラシを、また歯周炎・歯周病で歯周ポケットまで歯垢が入り込んでしまっている方には毛先の細い歯ブラシをおすすめしています。
そのほか、歯並びが悪くて磨きにくい、奥までしっかり磨けていない方などにはワンタフトブラシ（歯ブラシの先端が小さくコンパクトにまとまっているブラシ）やデンタルフロス（歯と歯の間を清掃する糸）をおすすめする場合もあります。

『シーラント』の項目でも書きましたが、萌出したばかりの永久歯はエナメル質が弱く、虫歯のリスクが高い状態にあります。
そのような歯にフッ素を塗布することで、エナメル質を丈夫にしそのリスクを減らすことができます。

当医院では、フッ素をしっかりと染み込ませるため、フッ素配合のジェルをスポンジに染み込ませたものを3～5分間噛んでもらいます。
その間は唾液を飲み込まず溜めててもらいます。
これにより綿に染み込ませたものを塗布していくよりもしっかりと浸透させることができ、その効果が期待できます。

フッ素塗布は永久歯だけでなく乳歯にも有効です。
乳歯や永久歯の虫歯予防について関心をお持ちの方は、ぜひご相談ください。

PMTCは「Professional Mechanical Tooth Cleaning（プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング）」の略称のことです。専門の機器を使って施術する歯のクリーニングです。
普段の歯磨きでは取りきれない歯の頑固な汚れ（バイオフィルム）を取り除いていきます。

何故PMTCをする必要があるのか？
日々、丁寧に歯磨きをしていたとしても磨き残しというのはあるものです。磨き残しなどの汚れは時間が経つとともに硬く歯や根元に付着し、ブラッシングだけではなかなか落とせません。そのような部分は歯面に凸凹があるため、より汚れが付着しやすく取れにくい状態です。それを放置すると虫歯や歯周病の進行が促進してしまいます。
どうしても歯磨きで落とせなかった汚れを、専用の道具を使い除去するのがPMTCです。
治療の流れは、まず歯周病の有無、進行の程度などをチェックし、ラバーチップ・デンタルフロスで歯にこびりついている汚れを取り除きます。最後にフッ素を歯面に塗って終わりです。

時間の経過とともに歯垢や歯石が溜まっていないか、虫歯や歯周病になる可能性のある歯がないかなど歯科医による口内環境のチェックをします。もし磨き残しがあればブラッシング方法をご指導させて頂き、歯垢や歯石が付着している場合はスケーリング（歯磨きで落としきれない歯垢や歯石の除去）も行います。

定期検診をすることで、お口の健康維持をサポートさせて頂くことができます。
治療が終わった後も、患者さんのお口の状態によって年に2～3回のペースで検診を受けて頂くことをおすすめしています。